「猫の風邪が治ったと思ったら、今度は自分が風邪っぽい。」
「もしかして猫の風邪、うつったのかな?」
家族の誰かが風邪をひくと、
家の中で風がはやったりしますよね。
でも、猫が風邪をひいたときはどうでしょう。
今回は、
猫の風邪は人間にうつるのか、
一緒に飼っている犬やうさぎにうつるのか、
についてご紹介します!
そもそも風邪ってどういう病気?
私たち人間の風邪は、
ケホケホ、ゴホゴホ咳が出たり、
ずびずび、ぐずぐず鼻水がでたり、
熱が出たり、喉が痛かったり、
一言で風邪といっても色々な症状がありますよね。
実は「風邪」は病名ではありません。
ウイルスによって引き起こされる、
鼻から喉にかけての炎症(上気道感染症)のことを、
全部まとめて「風邪症候群」といい、
それを一般的に「風邪」と呼んでいるだけなのです。
なので、風邪には鼻炎、扁桃炎、咽喉頭炎など、
それぞれ別の病名があります。
風邪の定義について正確にいうと、
- ウイルス等の感染によって引き起こされる
- 上部気道感染症
です。
この定義は猫風邪でも同じです。
→ 猫の風邪の原因・症状は?
猫風邪は人にうつるの?
では猫風邪は人にうつるのでしょうか?
答えは「うつりません」。
人の風邪と猫の風邪は病原体(ウイルス・菌)が、
まったく異なるからです。
人で「風邪」症状を発症させる主な病原体は、
以下のようなものです。
- ライノウイルス:くしゃみ、鼻水といった典型的な風邪
- アデノウイルス:いわゆるプール熱
- RSウイルス:気管支炎
- コロナウイルス:これの新種がSARS
- エンテロウイルス:お腹にくる風邪
それに対し、猫の「風邪」症状を発症させる主な病原体は、
以下のようなものです。
- ヘルペスウイルス
- カリシウイルス
- クラミジア細菌
名前からしてみても、
種類が全く違うことが分かりますよね!
人と猫では体の構造が全く異なります。
このことからも猫風邪が人に風邪として感染することはありません。
ただし、猫の目ヤニが付いた手で自分の目をこするなどして、
クラジミア菌が目に入り、人が結膜炎を起こしたという例はあります。
不衛生な行動で起こる可能性があるので、
猫風邪をひいている猫に触れたら手洗いを忘れずに行いましょう!
猫風邪は犬にうつるの?
猫風邪が人にうつらないことは分かりましたが、
犬にはうつるのでしょうか?
答えは人の場合と同じで、猫風邪は犬にはうつりません。
やはりこれも、ウイルスが全く違うからです。
ただし、人間と同様に、
クラジミアで結膜炎になるケースがあります。
では犬以外のペットではどうでしょうか?
もうお分かりかと思いますが、
犬以外のペットも同様に、
猫風邪がうつることはありません。
ただし、マダニ経由で人にも感染するライム病やパスツレラ症など、
猫風邪以外の感染症では、最悪死に至る病気は存在します。
まとめ
猫風邪は人や他の種類のペットにうつるのか、
ということについてご紹介しましたが、いかがでしたか?
まとめると、以下のようになります。
- 風邪の発症するメカニズムは人間も猫も同じ
- 原因はウイルスや菌によっておきる上部気道感染症
- 人と猫では身体の構造が違うため、
猫風邪のウイルスで人間が風邪になることはない - ただし、クラジミア菌による結膜炎には注意
(風邪を引いた猫に触れたら手を洗う!)
犬やうさぎといった猫以外のペットも、
人間同様に猫風邪には感染しません。
ただ、猫風邪がウイルスなどによって起こる感染症である以上、
不用意な接触や不衛生な環境には注意しましょう!