毎年夏から秋にかけて、
「スズメバチに刺されて病院に搬送」
「アナフィラキシーショックを起こした」
というニュースを目にします。
アレルギーによるショック症状は、
最悪、命にかかわることもあります。
では猫アレルギーの場合は
どのような症状が出るのでしょうか?
スズメバチのようなアナフィラキシーショックは
起こるのでしょうか?
ここでは猫アレルギーの症状とその危険性について解説します!
目次
猫アレルギーはどうしておきるの?
体内に入ってきたアレルゲンに反応して、
アレルギー症状を引き起こす物質にヒスタミンなどがあります。
本来ヒスタミンは異物侵入や体組織の損傷といった
非常事態から体を守るために働きます。
ところが、たまにカン違いを起こし、
非常事態ではないのに動き出すことがあります。
その結果、アレルギーの症状が出ます。
現在、猫アレルギーを起こすアレルゲン(原因物質)は
8種類あると言われています。
アレルゲンが付着したフケや毛が人の体内に入ることによって、
猫アレルギーが引き起こされるのです。
■詳しくは → 猫アレルギーの原因とは?
猫アレルギーはどんな症状があるの?
猫アレルギーは軽度なものから、
場合によっては死に至る可能性のあるものまであります。
以下が猫アレルギーの主な症状です。
目の症状
- かゆくなる
- 涙が出る
- 目が赤くなる
- 白目に浮腫(水ぶくれのようなもの)ができる
鼻・喉の症状
- 鼻水
- くしゃみ
- 喉の奥の不快感(むずむず、いがいが)
- せき
- のどが腫れる →呼吸器の症状
肌の症状
- かゆみ
- 赤くなる
- 唇の腫れ
呼吸器の症状
- 息苦しさ
- せき
- のどが腫れる
- 胸からヒューヒューという音
- 喘息のような症状
- 呼吸困難
呼吸器系に症状が現れた場合は特に注意が必要です。
喘息の発作を起こすと呼吸困難になり、
最悪の場合は死に至るケースもあります。
すぐに病院を受診してください。
猫アレルギーでアナフィラキシーショックは起こる?
動物ではハムスターやフェレットで
アナフィラキシーショックの症例が出ています。
今のところ猫でアナフィラキシーショックの
症例は無いようですが、
呼吸器系の発作の症例はあります。
呼吸器に心配がある方は、特に注意が必要です。
猫アレルギーは突然発症するの?
アレルギーの発症は、よくコップの水に例えられます。
その許容量を超えると水があふれだすように
アレルギーを発症します。
「今まで平気だったのに、急に猫アレルギーになった!」
という人は、少しずつコップに溜まっていった水が、
ある日、あふれだしたということになります。
猫以外のアレルギーがすでにある人は、
アレルギーになりやすい体質かもしれません。
猫アレルギーはトラやライオンなど
ネコ科の大型動物にも反応することがあります。
海外では、猫アレルギーを持っている人が、
動物園で呼吸困難を起こしたという例もあります。
猫アレルギー、子どもは大丈夫?
アレルギーと遺伝の関係は完全に解明されていませんが、
世界中で研究がすすめられています。
ある調査ではこのような結果が出ています。
- 両親ともアレルギーがない場合 → 子どもの発症率は12%
- 両親とも同じアレルギーがある場合 → 子どもの発症率は72.2%
このことからも、自分がアレルギーを持っている場合、
子どももアレルギーの可能性が高いと考えた方がよいです。
乳児期にアトピーや消化器症状が出た後、
アレルギー性の疾患を次々と発症していく
「アレルギーマーチ」という状態があります。
多くの場合成長するにつれて治まると言われていますが、
喘息のように入院が必要になることもあります。
また、子どもは大人に比べ床に近い生活をしています。
そのため猫のフケや毛を吸い込みやすく、
気管支への影響が高いと考えられます。
子どもと猫を同居させる場合は、
大人のみの場合よりも、より注意深く、対策と努力が必要です。
アレルギーがでたりでなかったり
人の免疫機能には個人差があります。
そして、猫が出すアレルゲンにも個体差があります。
わたしは8年間一緒に暮らしているミケ猫(メス)では、
これまで、それほど大きな問題は出ていません。
といっても、もともとがアレルギー体質なので、
疲れたり、体調を崩したりした時には、
体中がかゆくなったり、白目に浮腫ができたりします。
また、オス猫を一時預かりしたときには、
手の湿疹が、これまでにないくらいひどくなった経験もあります。
そういった症状すべて、猫が原因というわけではありませんが、
自分の体質や体調と相談しながら、適切に対処することが大切です。
まとめ
猫アレルギーには他のアレルギー同様に
- 目の症状
- 鼻・喉の症状
- 肌の症状
- 呼吸器の症状
などさまざまな症状があります。
その中でも、呼吸器系の症状は特に注意が必要です。
また、小さな子どもがいる家庭では
注意深い対策と努力が必要です。
危険な状況を避けるためにも、
猫アレルギーの検査や、検査結果に見合った対策が重要です!