猫の飼い方.com

「パルボウィルス」という言葉を聞いたことがありますか？

「猫汎白血球減少症」とも「猫ジステンバー」とも
言われます。

「ワクチン未接種で免疫のない猫への感染率100％」と言われ、
加熱やアルコール消毒では除去できません。

真夏の30℃以上の外気温でも、
数カ月以上も生存するという厄介な存在でもあります。

そして、幼猫へ感染すると、
90％の確率で死に至る恐ろしいウィルス！！

6月~7月にかけて、我が家に
生後3週間～生後2カ月の7匹の子猫が居ました。

全ての子猫が「パルボウィルス」に感染し、
そのうち6匹が虹の橋へと旅立ちました。

その後、隣の部屋にいた成猫4匹も感染しましたが、
克服してくれました。

この経験を踏まえ、「パルボウィルス」について、
検証していきます！

パルボウィルスの感染経路

パルボウィルスの感染経路は、主に以下の３つがあります。

1. 猫同士の直接的な接触
2. 排泄物などの間接的な感染
3. 飼い主からの感染

1.猫同士の直接的な接触

パルボウィルスに感染した猫には、
体中を被っている「毛」にもウィルスが付いています。

感染した猫の毛を舐めてあげたり、という行動で
ウィルスが経口感染してしまいます。

また、唾液にもウィルスが潜んでいるので、
猫同士のケンカによる噛み傷から感染します。

2.排泄物などの間接的な感染

ウィルスを保持している猫の排泄物には、
当然ウィルスが潜んでいます。

猫のトイレの砂が粉塵の状態になっても潜んでいるので、
粉を吸い込んでも感染してしまいます。

また、感染した猫が使ったお皿や、ケージにも
ウィルスは潜んでいます。

3.飼い主からの感染

感染した猫と接触した飼い主の衣服にも、
ウィルスは付いています。

そのまま、他の猫と接触し感染することもあります。

どんな症状が出るの？

パルボウィルスに感染したら、どんな症状が出るのでしょうか？
成猫と子猫では、違いがあるのでしょうか？

子猫の場合

ウィルスに感染してから数日間は「潜伏期間」があり、
その間は特に症状もありません。

その後発症に至るのですが、
子猫は母乳からの免疫が生後2～3か月で切れます。

そして、体が小さいため、出てくる症状もいろいろあります。

まず、食欲が落ちてきます。
普段食べているご飯を、ほとんど口にしなくなってきます。

そして、元気がなくなり下痢、嘔吐、発熱の症状が出てきます。

下痢は水様性で血液が混ざることも！
嘔吐と下痢はずっと続くことになります。

猫の平熱は「38度～39度」ですが、
それが40度～41度に上がります。

体の小さい猫にとって、たった1度体温が上がるだけでも
かなりの負担がかかってきます。

食欲がなく、下痢と嘔吐が続けば「脱水症状」という
厄介なことになってきます。

回復力もなくなり、死に至ります。

成猫の場合

成猫が感染したら、「潜伏期間」は子猫と同じなのですが、
症状としては「無症状」の子が多いようです。

子猫と同じ症状が出る成猫もいますが、
回復力も早く食欲が戻ってきます。

ただし！

免疫力の落ちた成猫は、
子猫と同じ運命をたどることもあります。

我が家の場合

感染経路は、はっきりとはしていませんが
「飼い主同士の接触」からだと思われます。

まず1匹の子猫の食欲がなくなり、
下痢と嘔吐、発熱の症状が現れました。

その後、次々と体調不良となり、
子猫7匹が全て感染しました。

最初は「猫風邪」の症状と似ていたので、

てっきり「猫風邪」だと思い、
他の病気は疑いもしていませんでした。

対症療法でしか対抗できず、発症から1週間後、
2日間で生後2カ月の子猫4匹が亡くなりました。

その4日後、生後3週間と生後1カ月の子猫が亡くなりました。

生後1カ月の子猫1匹だけが、
症状も軽く回復してくれましたが、

理由については、
細かい検査などしていないので謎のままです。

まとめ

子猫の場合、離乳期に下痢をすることはあるのですが、
嘔吐はあまりないことです。

子猫が食欲不振、嘔吐が続くようなら、

他の病気の可能性も含めて
一刻も早く獣医師に診てもらいましょう！！

この恐ろしいウィルスを防ぐ方法は、「ワクチン接種」です。

成猫には、定期的な「ワクチン接種」で防げます。

子猫の場合、獣医師と相談して早めに
「ワクチン接種」をすることをおすすめします。