猫のオスを去勢するメリットとは?デメリット・リスクはある?
オスの猫を家族に迎えたはいいけど…
- 「去勢手術ってどうして必要なの?」
- 「いつごろ手術するのがいいの?」
- 「手術なんてかわいそうでできない!」
と、悩みは尽きません。
オス猫の去勢は、多くの飼い主さんが、
最初にぶつかる難問です。
この記事では、
- なぜ去勢手術が必要なのか
- どんなメリット・デメリットがあるのか
- 手術にはどんなリスクがあるのか
を紹介します!
目次
猫のオスを去勢するメリットとは?
以下の4つのメリットがあります。
①長生きする
去勢をした猫は、色々な要因から、
去勢しない猫よりも長生きすると言われています。
②オスの問題行動を抑える
オス猫は本能的になわばりの意識があります。
そのため、なわばりを守るために他のオスとケンカします。
去勢をすることによって、ケンカや叫び声など、
攻撃的な性格を抑えることができます。
マーキング(尿のスプレー行為)も改善されます。
去勢前のオス猫の尿はとてもキツイです。
それを部屋のいたるところにされるのを、
抑えることができます。
メス猫に対してマウント行為があった猫は、
それも軽減されます。
また、猫にとっても、発情期の欲求不満が無くなるため、
ストレスが減り、問題行動が減少します。
③病気を予防できる
去勢をすると精巣を取るので、
将来、精巣腫瘍になる可能性がなくなります。
また、高齢猫に多い、
前立腺肥大の発生率を下げることができます。
さらに、ケンカで怪我をするリスクが下がるので、
怪我が原因でうつる感染症のリスクが下がります。
(猫免疫不全ウィルス、猫白血病ウィルスなど)
④殺処分される猫を減らす!
去勢をしていない猫を外に出し、
自由に散歩をさせる無責任な飼い主さんがいます。
繁殖行動は、去勢していない猫の本能です。
「オスだから別にいいや!」と、外に出すことにより、
外猫のメスと交尾をし、路上で暮らす猫が生まれる…
結果、保健所に持ち込まれ、
「殺処分される猫が増える」ことにつながります。
オスを去勢しておくことで、
このような悲劇を回避することができます。
猫のオスを去勢するデメリットとは?
当然ですが、繁殖ができなくなります。
また、去勢後は食欲が増す場合も多いようです。
今までの量では足りなくなり、
猫に乞われるままにエサを与えていたら
いつの間にか「鏡餅」系の肥満猫!
と、なり兼ねないので注意が必要です。
オス猫の去勢手術とリスク
手術ではリスクも気になりますよね。
ここからは、手術の流れ・リスク・適齢期について
簡単にご紹介します。
手術の流れ
去勢手術の流れは、以下のようになります。
事前準備
手術は日帰りで、もしくは1泊で行います。
手術後にできるだけ猫と一緒にいられるように、
動物病院と相談して手術日を決めましょう。
前日
全身麻酔のため、食事は前日の夕方までに済ませ、
それ以降は水のみとなります。
当日(入院前)
お水を飲ませないようにしましょう。
排便、排尿をしているか確認しましょう。
手術
10分~20分で終わります。
麻酔時間を入れても1時間程度です。
退院時
エリザベスカラーの有無は、
動物病院によって判断が違うようです。
手術後の抜糸
抜糸が必要な場合は、
1週間~10日後くらいに行います。
※動物病院から指示がある場合は、それに従いましょう。
去勢手術のリスク
全身麻酔のリスクがあります。
まれですが、手術の影響で、
尿道が狭くなることがあります。
去勢手術によい時期、月齢は?
去勢は最初の発情期を迎える前に行うのがよく、
日本では、一般的には6カ月~10カ月齢が、
去勢手術に適した期間と言われています。
しかし欧州の認定団体である「国際猫医療協会」では、
去勢は生後6カ月齢以内を推奨しています。
生後6カ月齢以内を推奨する理由は、
最初の発情期を迎えるタイミングに個体差があるからです。
オス猫が発情可能な体になるのは、6~12カ月齢位と幅があります。
発情可能な状態になると、去勢をしない限り、
一生その状態をキープします。
また、メスと違い発情期(季節)は決まっておらず、
1年中いつでも可能です。
メス猫のなき声やフェロモンで誘発されます。
そのため、最初に迎える発情期は
- 猫の月齢
- 体の成熟度
- 環境(メス猫の有無など)
によって決まります。
例えば、8月生まれの猫で体の成熟が早い場合、
メス猫が発情期に入る2~4月のタイミングで、
発情期を迎える可能性が高くなります。(月齢7~9カ月)
オス猫は一度発情期を迎えて尿のスプレー行為をすると、
去勢しても、その行為が続く場合があります。
去勢手術の時期については、
ワクチン接種のタイミングも関係することがあります。
また全身麻酔ですので、
動物病院で相談をして、日程を決めていきましょう。
去勢後の性格の変化
オス猫の場合、
去勢をしたら性格が変わった!
ということが多いようです。
これはメリットのところで書いた、
「オスの問題行動を抑える」という項目に関連します。
オスのホルモンが低下するためでしょうか、
- 活発だった性格が、おっとりした性格になった!
- あまえん坊でかまってちゃんになった!
- 子どもっぽい顔つきになった!
といった変化が多いようです。
まとめ
猫のオスの去勢についてまとめると、
- 長生きする
- オスの問題行動を抑える
- 病気を予防できる
■デメリット
- 繁殖ができなくなる
- 食欲が増し太る
- 手術は日帰りか1泊でできるが、全身麻酔のリスクがある
- 性格に変化が見られることがある(メリットにもなりうる)
…となります。
「手術がかわいそうだ!」
という飼い主さんがいますが、
発情したままストレスを抱える猫はもっと大変です。
メリットとデメリットをきちんと考えて、
去勢をするか、しないか、早めに決断しましょう!
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