猫の飼い方.com

いつも枕の近くにまるまって、
クークーとかわいい寝息をたてている猫。

そんなかわいい猫の寝息が、
ある日を境にガーガーという「いびき」に！

「えっ？猫っていびきをかく動物なの？」
「まさか何かの病気では？」

今回は、猫がいびきをかく原因やそれに潜む病気
についてご紹介します！

どうしていびきをかくの？

いびきのメカニズムは、人も猫も変わりありません。

人は呼吸をするたびに、鼻から肺にかけて空気が
行ったり来たりしています。

その時、空気の通り道である気道の内部が振動して、
でてくる音がいびきです。

しかしいびきにはもう一つ重要な条件があります。

それは、何らかの原因で「気道が狭くなっている」
ということです。

気道が狭くなり空気の通り道が十分に確保できないと、
いびきをかきます。

では気道が狭くなる原因は何でしょう？

いびきをかきやすい種類と体型

猫の中には病気ではないけど、
いびきをかきやすい！という種類があります。

ペルシャ、チンチラ、エキゾチックショートヘア
といった鼻ぺちゃ系(短頭種)の猫です。

鼻ぺちゃ猫は、もともと空気の入り口である鼻腔内が
狭くできています。

そのため振動しやすくいびきをかくことがあります。

次に挙げられるのが「鏡餅」系の肥満猫。

アゴや首の周りに脂肪が付きすぎると、
横になった時に気道を圧迫します。

その結果、空気の通り道が狭くなりいびきをかきます。

生活習慣による肥満は、
飼い主さんの対応しだいで解決できます。

肥満の原因

肥満の影には危険な病気が潜んでいるケースもあります。

たとえば甲状腺機能低下症。

直接、いびきの原因にはなりませんが、
甲状腺機能低下症は、肥満の原因になることがあります。

猫や自分の生活パターンを見直して、
猫が太ってしまった原因を探りましょう。

そして、少しでもおかしいなと感じたら
迷わず病院を受診しましょう。

いびきは病気のサインかもしれない！

いびきの直接的な原因が病気だったというケースもあります。

猫風邪(感染症)

ウイルスや細菌に感染することによって、
鼻の粘膜が炎症を起こす病気の総称です。

などが含まれます。

ウイルスの種類によって、
よってかかりやすい年齢や対処法が異なります。

この病気の症状として鼻水やくしゃみが挙げられます。

また鼻腔内が腫れ、鼻が詰まった状態になるので
いびきの原因にもなります。

悪化させると慢性的な副鼻腔炎になり
手術が必要になるケースもあります。

ワクチンで予防できる感染症も多いので、
年に一度は予防接種を受けましょう。

鼻腔内腫瘍

鼻腔周辺に腫瘍ができる病気で、
放っておくと大切な猫の命に関わる病気です。

鼻腔周辺にできる腫瘍は悪性であることが多く、
早期に発見することが大事です。

鼻腔内腫瘍の初期症状は猫風邪と似ていて、
鼻水やくしゃみ、鼻が詰まって呼吸しづらい、いびきなどです。

短頭種気道症候群

鼻ぺちゃ系(短頭種)の猫に多い病気の総称です。

生まれつき鼻の穴と鼻腔の間が狭まっている鼻腔狭窄や
軟口蓋が長い軟口蓋過長症があります。

この病気になると呼吸がしづらくなり、
軟口蓋過長症では、呼吸の刺激によって、
軟口蓋が腫れて気道を狭めてしまうこともあります。

その結果、いびきや睡眠時無呼吸症候群といった症状がでます。

悪化すると手術が必要になるので十分に気を付けましょう。

他にも心臓肥大による気道の圧迫やアレルギーなど
いびきには色々な病気が隠れている可能性があります。

また、猫も高齢になると免疫力が低下して
病気になりやすくなるのでより注意が必要です。

いびきは猫からのSOS？

ある日我が家にやってきた生後6カ月の新入り猫が、
ぐしゃん！と豪快なくしゃみをしました。

寝ている時もビュービューといういびき。

とても元気に遊びまわり食欲もあったのですが、
念のためにと、かかりつけの病院に連れていきました。

診察の結果、副鼻腔炎で慢性化している可能性もある…
とのことでした。

「たぶんこの子、すごく息苦しい状態だと思うよ」

その先生の一言でこの子はどれだけ我慢してきたんだろう…
と切なくなりました。

幸いにもこの猫は、2週間の内服薬と2カ月間の点鼻薬で
無事完治することができました。

まとめ

今回は猫がいびきをかく原因と病気の可能性について
ご紹介しましたが、いかがでしたか？

まとめると、

• いびきをかくメカニズムは猫も人も一緒
• いびきをかく原因は、気道が狭くなっていることにある
• 鼻ぺちゃ系(短頭種)や肥満の猫はいびきをかきやすい
• 感染症や腫瘍など、重い病気がいびきの原因になってることもある

猫はどこかが痛くても、
人のように言葉で伝えることはできません。

「いびきの原因が病気ではないか？」と疑いがあるときには、

自分で判断せずにできるだけ早く病院に連れていき、
専門家に診てもらいましょう。

愛猫となが～く健康に暮らしたい！
そのためにもいびきのサインを見逃さないようにしましょう！