猫アレルギーは治療できる?薬の種類は?
猫アレルギー…辛いですよね。
もし、猫アレルギーになってしまったら!
「治療法はあるの?」
「どんな薬があるの?」
「完治するの?」
ここでは
猫アレルギーの治療法、薬の種類、副作用など
についてご紹介します。
目次
猫アレルギーとは?
猫によって引き起こされるアレルギーの総称です。
猫アレルギーの原因や症状について詳しくは
→ 猫アレルギーの原因とは
アレルギー治療の基本的な考え方
アレルギー疾患の治療の基本的な考え方は次の3つです。
- 原因となるアレルゲンを避ける
- 出ている症状を軽くするための薬物療法
- 発症を抑えるための長期的な薬物療法
またアレルギーという病気を理解することや、
治療を継続することの重要性を理解することもとても大切です。
途中で治療を止めてしまうと、
次に発症したときに、より悪化してしまうことがあります。
アレルギーの種類と治療法、薬の種類
猫のアレルゲンで発症するアレルギー疾患は、
猫以外の原因によっても起きることがあります。
次に紹介するものは
主な疾患、治療法と薬の種類、副作用です。
記載されているもの以外にも、
重篤な症状が起こる可能性があります。
※自己判断せず、かならず医師の診断を仰ぎましょう※
気管支喘息
■主な症状
炎症により気道狭窄、つまり空気の通り道が狭くなり、
ゼーゼーヒューヒューという音がでる、
咳が止まらなくなる、呼吸が困難になる、
といった症状が起きます。繰り返すと慢性化します。
■主な治療法と薬の種類
慢性的な気管支喘息には、吸入ステロイド薬が効果的です。
気管支拡張薬を併用することもあります。
■主な副作用
吸入ステロイド薬の副作用として、
咳、のどの違和感、声のかすれなどがあります。
アレルギー性鼻炎
■主な症状
鼻水、くしゃみ、鼻づまり
■主な治療法と薬の種類
抗ヒスタミン薬と点鼻薬の使用が治療の中心です。
また、
- 症状により鼻閉を改善する手術
- 鼻汁を減らす手術
- アレルギー反応の場をレーザーで焼き減らす手術
があります。
小青竜湯(漢方薬)が効く場合もあります。
アレルギー性結膜疾患
■主な症状
眼の痒み、白目が赤くなる、涙がでる、
目がごろごろする、目やにがでる、白目がぷよぷよする、など
■主な治療法と薬の種類
点眼薬(抗アレルギー、ステロイド)
■主な副作用
ステロイド点眼薬を長期で使用した場合、
眼圧の上昇、緑内障、白内障、感染症があります。
アトピー性皮膚炎
■主な症状
かゆい湿疹が皮膚に繰り返し起こります。
皮膚のバリア機能が低いと起きます。
■主な治療法と薬の種類
生活環境の改善、スキンケア(保湿など)、
ステロイド外用薬、内服役として抗ヒスタミン薬を使います。
経過には個人差があるため、治療は長期戦になります。
■主な副作用
ステロイド外用薬の場合、
皮膚が赤くなる、皮膚がやや薄くなる、にきびが悪化する、
などがあります。
全身性の副作用は現れません。
猫アレルギーは予防できる?
免疫療法の研究は進んでいて、
特定のアレルゲンについて免疫力をアップする方法が出てきています。
最近、保険適用で話題になった、
花粉症(スギ)の経口投与による免疫療法がそうです。
猫アレルギーの免疫療法は
欧米では臨床応用まで進んでいる猫アレルギーの免疫療法があります。
ただ、猫に限らず、
アレルギーは根治できないと言われています。
今私たちができる一番のことは、
原因となるアレルゲンを減らすことです。
そのためにも、掃除や猫のブラッシングなど、
毎日コツコツ、猫アレルギー対策をする必要があります。
猫アレルギーの対策について詳しくは
→ 猫アレルギーの対策はコレ!
猫と共存するために
こんな話があります。
生まれた子どもが重度の猫アレルギーと診断されてしまった。
自分は大丈夫(猫アレルギーではなかった)なのに。
医者には猫を手放すように言われた。」
猫も家族の一員なのに・・・(泣)
ところで、こんな調査結果があります。
- 両親ともアレルギーがない場合 → 子どもの発症率は12%
- 両親とも同じアレルギーがある場合 → 子どもの発症率は72.2%
見ての通り、遺伝的な要素を考えると、
子どもにアレルギーが発症する確率は低いです。
ではなぜ、子どもが猫アレルギーになってしまったのか。
子ども(赤ん坊)は大人よりも低い位置で生活しています。
ということは、床に落ちたアレルゲンに、
より近い生活をしているということです。
その分、たくさんのアレルゲンを体に取り込みやすいのです。
- 掃除は徹底的にやっていますか?
- 空気清浄機は使っていますか?
- 猫の体をキレイにしていますか?
子どもがいる場合(もしくは出産を控えている場合)、
猫と家族が共存するためにも、
注意深く生活環境を整える必要があります。
また参考程度にご紹介しますが、
海外の複数の研究機関が、
動物アレルギーを起こす可能性が
ペットと生活をしていなかった子供に比べ低い」
という調査結果を発表しています。
家庭の生活環境にもよると思いますが、
一概に「赤ん坊がいるからペットはダメ」とは言えないようですね。
まとめ
猫アレルギーについてまとめるとこうなります。
猫アレルギーの治療は対処療法が中心で、
猫アレルギーの根治の方法は確立できていません。
猫アレルギーは予防が大切です。
アレルギー疾患の治療の基本的な考え方は次の3つです。
- 原因となるアレルゲンを避ける
- 出ている症状を軽くするための薬物療法
- 発症を抑えるための長期的な薬物療法
いつの日か特効薬ができることを願いつつ、
今できる対応をすることが、
猫と家族が幸せに暮らせる近道なのです!
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