猫とライオンの違いとは?どこが似てるの?
猫とライオン、違うと言えばまったく違うのに、
でも、どこか似ている。…と、感じたことはありませんか?
今回はそんなテーマについて、お届けします!
目次
似てるようで似てないようで、やっぱり似てる?
まず、私自身の経験や感想から記してみたいと思います。
怒りの表情、小さなライオン!
わが家の現在の最も年長の猫は、
「Pちゃん」(仮名)・アメリカンショートヘア・10歳です。
賢いしっかり者で、わが家の猫たちを
どこか「統率している」感があります。
自分の子供(2回の出産経験あり)を含む若手の猫たちが、
何かマナーに外れたことをしでかすと、
例の「フ―ッ!」という声を上げて怒り、たしなめます。
その怒りの表情の「凄み」と、鼻の付け根の皮膚に寄せる
皺のカタチが、何とも「ライオンのお母さん」そっくりなのです。
それ以外にも、例えば…
- あくびをする時の表情やしぐさが似ている。
- 映像で見るライオンの爪磨きの様子が猫とほとんど同じ。
- 「猫は単独生活を好む」と言うけれど、家族や同居猫同士寄り添って
くつろいでいることもあり、リラックスした姿はライオン一家と一緒。
…などを目撃することがあり、その度に「似てるなぁ」と感じます。
興味尽きない! 岩合光昭さんの仕事
でも、これらは、あくまでも個人的な感想です。
もう少し根拠になりそうなものはないかと思っていたところ、
岩合光昭さんの仕事に出会いました。
岩合さんについては、一度は耳にされたことがあるかもしれません。
近年はNHK・BSの番組、「世界ネコ歩き」のホスト兼撮影者として、
猫好きの方には身近な存在ですね。
「猫」をライフワークとしている岩合さんは、
アフリカ・セレンゲティを舞台にした見事な「ライオン」の
作品でも知られる、世界的な野生動物写真家です。
そんな岩合さんが、「ネコライオン」という写真集を出版し、
関連の展覧会も開催してきました。
設定したテーマは、
『ネコは小さなライオンだ。ライオンは大きなネコだ。』です。
ネコやライオンに精通した、野生動物のプロの写真家から見ても、
かなり似た動物なのです。
実際、先に記した「あくび」や「爪とぎ」や「家族団らん」を含む、
猫とライオンの対比が、見事に作品に定着しています。
似ている理由、そして、違い
さて、こうした類似性を感じることに、
もっと明確な理由はあるのでしょうか?
少し紐解いてみましょう。
研究成果から
パーソナリティ心理学上に、
5つの特性~「外向性・協調性・誠実性・情緒不安定性・開放性」
の組み合わせから人間の性格を解析する手法があります。
「ビッグファイブ論」と呼ばれています。
これを、猫(=イエネコ)・ライオンを含むネコ科の動物に
応用した研究があるのです!
英・エディンバラ大学とニューヨーク・ブロンクス動物園による
共同研究のレポートによれば…
ビッグファイブ(特性5因子)の応用研究の結果、
スコットランドヤマネコ・アフリカライオン
のネコ科5種のうち、
「イエネコとアフリカライオンが同じグループに属し、
性格構造において近い」ことが判明したのです!
「専門的過ぎていまいちよく分からない」
という感じがしたかもしれませんが・・・(^-^;)
簡単にいうと、
『ネコとライオンは性格的に似ている』ということが
専門家によって証明された、ということです!
どちらも、身近な野生
より日常的に考えてみても、
猫とライオンには、重なる部分が多いように思います。
それは、どちらもとても「身近」であることです。
もちろん、ライオンを身近に「飼育している」方は、
ごく限られたプロフェッショナル以外にいないでしょう。
でも、テレビや、ネットの動画など、
様々なメディアを通じた視覚的な接触という意味では、
ライオンは、実はけっこう身近な存在ですよね。
少なくとも、上記のレポートにある
「ウンピョウ・ユキヒョウ・スコットランドヤマネコ」よりは、
目にする機会はずっと多いはずです。
そして、猫の魅力が、可愛らしさはもとより、
その中に秘められた「野生」のひらめく瞬間にあるとすれば、
きっとそれは、ライオンの偉大な野生とも共通しています。
当然あります! 違い・いろいろ
当たり前のことの列挙になりますが、
「違い」も挙げておきましょう。
- 身体の大きさが違う:
猫はだいたい「3~5kg」くらいの範囲。
ライオンは、メスでも120kg以上、オスは200kgを超えることも
しばしばです。(※すべて大人の場合) - 住む場所が違う:
ライオンはアフリカのサバンナなど(一部、動物園)。
猫は、皆さんの家とその周辺(特に狭いところ・高いところ)。 - たてがみの有無:
ライオンのオスには「たてがみ」がありますが、ネコには
雌雄ともにありません。ただ、長毛の猫では、
場合によってはたてがみのようなヘアスタイルになります。 - ライフスタイルが違う:
ライオンは家族単位で暮らし、行動します。
一方の猫は単独生活…と一概に言えないのは先に述べた通りですが、
一般的には孤独を好みます。
少なくとも「狩り」において、猫が集団で行うことはありません。
まとめ
共に「身近」でありながら、
「野生」の魅力を強く感じさせてくれる存在。
それが猫とライオンです。
種としての「違い」があるのは当然ながら、
それを超えた「類似性」も、ここから生まれてくるのです。
どちらも、同じ地球上に暮らすかけがえのない仲間です。
互いに慈しみながら生きていけたら、うれしいですね!
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